『時間をとめてしまいたい』と思わせる価値が、城下町の岩国にあった。
出張先の仕事が午前中で終えたので、錦帯橋(きんたいきょう)へ知人の案内で行く。
ここで、私が気に入ったことは、錦帯橋とその周辺の趣ある町並みと、ここで過ぎた短い時間でした。
そこには『時間を止めてしまいたい』と思わせるほどに、価値がありました。
時(とき)が止まっていたのです。
ここは遠い古(いにしえ)の民話が伝わる城下町岩国、錦帯橋の橋の上です。
ちょうどこの日、4月29日はイベントがあり、和装の着物姿の女性も多くおりました。
それは、記憶に残したい絵になる風景でした。
錦帯橋の橋の上から、視線を水面(みなも)へ移しました。
「川底の石が、はっきり見える』。
川の水が透明なので、川に浮かぶ船が空中に浮いているように見えます。
水が透明すぎて、深さが分からい。
城下町、岩国の路地をあるく
吉香公園(きっこうこうえん)から錦帯橋を渡り終えると、そこは城下町です。
細い路地には、昔からの家屋(かおく)が連なっています。
私の故郷の古い家屋とは、少しちがって見えました。
どこが、違うかと聞かれても、すぐには分からない。
それは、しばらく故郷へ帰っていないからでしょうか。
ちなみに、私の故郷は福島県の真ん中です。
古い家があって、家の中を見学できるようになっていました。
家の中の玄関付近には、岩国とその周辺の観光案内やイベントなどのパンフレットや、
絵などが飾ってありました。
中庭があり、そこは小さな日本の庭園です。
松があって、池があって、季節の花々が植えられていました。
ここに住んでいた、そう遠くない昔の人の生活を、思い偲ぶことができます。
それらは、感性が育まれるものであり、昔の人は現代の人よりも感性豊かな生活が、
あったように思われました。
お酒で漬けた、純正本作り奈良漬を買う。
路地をすすんで行きますと、暖簾(のれん)が垂れていました。
古くから営んでいる酒造所だろうか、その店に入りました。
日本酒と漬物が並んでいます。
「どうぞ、食べてみてください」と店の女性に言われたので、少しいただきました。
私には、本当のところ漬物とはこんなものか、としかよく分からない。
和紙に包まれている商品を手にとってみました。
「それは、お酒で漬けていますよ」と言われたので、それを買うことにしました。
家に帰ってから、買ってきた漬物は、もったいないので酒粕(さけかす)が付いたまま、
包丁で切ってお皿に移しました。酒粕は、お味噌のようにご飯と一緒に食べたら美味しかった。
この漬物は、お酒の香りがありご飯と一緒に召し上がったら、ご飯が美味しくいただけます。
* 商品登録は【うまいもん】で、純正本作りの奈良漬です。
来たときと同じように錦帯橋を渡って、吉香公園にもどってきました。
白壁がある通りを歩きました。昔のお屋敷のあとですね。
現在は、吉川資料館として使われています。武具や刀や古文書や美術品など約7,000点が、
展示されています。
この静かな通りの行く先には、神社がありました。
吉香神社(きっこうじんじゃ)の鳥居の前では、まずはお辞儀をします。
それから、手水舎(てみずや)で身を清めます。
私自身の神社仏閣へのお参りでは、様(さま)にならない気がしています。
それは、いつもの日常が忙しく荒ただしく、それが身に現れているのでしょう。
でも、この時はいつもと少し違って、様になりました。
これだけでも、ここへ岩国へ来た価値がありました。
ここの風情が、私を穏やかにしてくれたせいでしょうか。!
また、近くに古い校舎がありましたが、だいぶ前に廃校になった高校だそうです。
少し、年代をさかのぼった映画に出てきそうな雰囲気でした。
ちょっと、ひと休みここは、
『いろやギャラリー』です。
歩き通したので『いろやギャラリー』と言うお店でひと休みしました。
ここは、絵画やアクセサリーなどを展示及び販売しているお店です。
まいぷれ岩国;
Ant gallery & Shop いろやギャラリー
いろやぎゃらりー;
錦帯橋周辺の自然とアートが楽しめるショップ&ぎゃらりー
この日のイベントの寄り合いでしょか、三名くらいの和装の女性と男性がいました。
椅子を勧められましたが、まずは自己紹介です。
ここに、書道家で毛筆を用いて、文字を書く女性がいました。
お酒に貼ってある、ラベルの漢字とか書いているそうです。
バインダーに入れてある、書いたお酒のラベルとかを見せて頂きましたが、達筆です。
この方の書いた文字を見て、ぱっと印象に残りました。
なにかの折に、書いていただこうかな!
自分のことを、もっとお話しようと思ったのですけど、少し緊張してお話できませんでした。
話題が私には、今までに関わったことの無い知らないことが、多かったかもしれません。
でも、その場にいるだけで心地が良かった。
今日、歩いて感じた風情と昨日までの疲れが、ちょうどに良かった。
「時間を忘れている」
「帰れなくなってしまう」、そう感じた自分がいました。
帰りの新幹線の時間のことでは、ないのです。
私の気持ちと身体が、ここに落ち着いてしまったのです。
『時間を止めてしまいたい』
この一時(いっとき)を止めてしまいたい。
いつもの生活は、毎日が忙しく通勤はいつも満員電車です。
そこでの生活は、充実しているように感じていましたが、
それは時間に流されていただけではないか、その事に、気づいてしまったのです。
ここ城下町岩国と錦帯橋周辺で、普段の日常生活では、
感じることができない風情(ふぜい)を、感じてしまったからです。
古(いにしえ)と新鮮な風情を感じて
『時間を止めてしまいたい』
と、痛切に思った、城下町岩国と錦帯橋周辺への小さな旅でした。
♦ 短い時間でしたが、お世話して頂いた方へ、
また、2011.3.11東日本の大震災時、いわき市へボランティア活動された方へ感謝こめて。
平成29年4月29日 岩国、錦帯橋への旅ろぐ